ヨーロッパで暮らす

ヨーロッパで暮らしているmimiが、フランスとドイツを中心に、ヨーロッパでの生活、年中行事やニュースなどをお届けします。

ヨーロッパをもっと知りたい方に。

今までとちがう、ヨーロッパ式ライフスタイル提案。

伝統

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みなさんは、朝食は和食派でしょうか?それとも洋食派ですか?
ヨーロッパでは国によって朝食のメニューは様々です。

今日はドイツ人の朝ごはんについて書いてみようと思います。

ドイツ人の定番朝ごはん
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日本では、朝食は和食でも洋食でも、おかずを食べますよね。ドイツではおかず、というよりもパンになんでも挟んだりしまうのがどうも一般的なようです。
豊富な種類のパンが選べるドイツでは、それぞれにお気に入りのパンがあって、さらにお気に入りの挟むものがあるようです。
一般的には、ハムやサラミなどの豚肉の加工品、またはチーズです。いずれも日本では想像もつかないほど色々な種類があって、一口で「サンドイッチ」と言えないほどバリエーションに富んだサンドイッチを作ることができます。


ドイツ人の驚きの朝ごはん
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さて、ここまでは想像の範囲内ですね。

ドイツでは、日本人が絶対に食べない物を食べます。
メットヴーストはなんと生の豚肉のペーストなのです!
え?!豚肉の生食はしちゃいけないって習いませんでしたっけ?でもドイツ人は食べるんです。この加熱してない豚肉ペーストを。
お味はというと、脂身が入っていないので意外とあっさりした口当たりで、他のワイルドな豚肉加工食品と比べると、繊細な味がします。とはいえ、豚肉なのでやはりモソモソとした感じではあります。比較する物がドイツの物と比べての話なので、日本の繊細な食事に慣れている方には、やはりかなり衝撃的かと思います。
しかも、なんでそれをまた朝から食べるのか?という疑問は残りますが、比較的あっさりしているから、というのが答えでしょうか。

他にもレバーヴーストというレバーのペーストもあります。こちらもパンに塗って食べるのですが、塊がない分、朝からレバーが平気な方には、ひょっとすると食べやすいかもしれません。

人によっては、ミュースリと呼ばれるミックスシリアルにヨーグルトや牛乳を混ぜて食べる場合も。

いずれにせよ、ドイツ人の朝食はバランスが取れていて、しっかりした物ばかり。
朝と夜が同じような内容の食事なだけに、前日からお腹が空いていて、しっかり食べる必要があるのかもしれませんね。
結果として一日の始まりにしっかり食べるのかもしれませんが、朝食をしっかり取ることはとても健康によいこと。見習いたいと思います。

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みなさんは、年に何回、誕生日をお祝いしますか?

え?何言ってるの?

誕生日は一回に決まってるでしょ、と思いますよね。

確かに生まれた日のお祝いは年一回ですが、フランスではほとんどの人は、年二回お祝いがあります。


フランス人と名前
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一般的に、フランス人の名前は、聖人の名前からとられています。
なので、学校では同じ名前のクラスメイトが何人もいることは、ごく普通です。

フランスの子育て関連のウェブサイトには必ず、子供の男女別に、聖人由来の名前のリストが。

でも、この伝統的な名前も、時代によって流行り廃りがあって、毎年ランキングは入れ替わります。

また、名前によっては古臭さがあったりするので、たまに外国人の親が知らずにつけていると、えっ?と思ってしまうことも。

とはいえ、逆に、新鮮に映ることもあるので、結構難しいですね。

そういえば、ずいぶん前に、自動車メーカーと同じ苗字の家庭で、ある型番の車の名前を、娘につけた例がありましたが、名前を使えるのか、使えないのかで、かなりもめました。

これも、限られた聖人の中から子供の名前を選んだ結果、苗字が一般的だったために起こった、一種の悲劇というわけです。

確かに、(実際には別のメーカーですけれど)ベンツさんのメルセデスちゃん、とかだと、将来名前のせいでいじめられそうな気もしますね。

その点、日本は、割と自由に名前を選べるし、色々な名前があるので、きっと重なることはないでしょうね。

でも、きっと日本だったら、豊田さんとか本田さんは、自分の子供に車の型番と同じ名前をつけるのを、ためらうのではないでしょうか?


フランス人の名前と聖人
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フランスのカレンダーには、日付と曜日以外に、聖人名が記載されたものが多くあります。

例えば、2月1日を見てみましょう。

聖フェリシテ(Félicié)とペルペチュ(Perpétue)の二人の名前が書いてあります。つまり、フェリシテという名前の人と、ペルペチュという名前の人たちに「おめでとう!」と言う日、というわけです。

ちなみに、フランスで
「お誕生日おめでとう!」は「Joyeux anniversaire!(ジョワイユ・ザニヴェルセー)」で、
「(聖人の日)おめでとう!」は「Bonne fête!(ボンヌ・フェット)」
ですので、間違えないようにしましょうね。


守護聖人
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意外かもしれませんが、フランスでは、聖人の名前によって、守られている職業があると考えられています。

例えば、聖パトリックは工学の守護聖人、聖リュックは医者や画家の守護聖人、といった具合です。

また、守られているのは、職業だけでなく、地域もある、と考えられています。

例えば、フランシスコ・ザビエルは日本やオーストラリアの守護神、という具合です。

職業や、場所、他にも色々守護聖人がいるなんて、なんだか、日本の八百万の神々のような感じですね。きっと、フランス人にとっても、同じような感覚なのではないでしょうか。


外国人の名前は?
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最近では、日本でも一時流行った、キラキラネームのように、伝統的ではない名前を子供につける親も多くいます。

また、外国出身者の数も増えていることから、前出の名前リストには、外国の名前なるリストや、国別宗教別名前リストなどがあることも。

ちなみに、私は日本の名前なので、当然私の名前の聖人はいませんが、ある日「おめでとう!」と言われてびっくりしたことも。

ヨーロッパには、同じ名前でも各国の言葉ごとに名前が変わるため(例えば英語のチャールズはフランス語のシャルル)、それぐらいの感覚で、私の名前をフランス語の名前にあてはめた、ということでした。

そういえば以前、別の人たちの話ですが、外国人の私の名前は何度繰り返しても覚えてもらえず、結局前出と同じフランス語の名前で呼ばれたこともありました。

それほど、フランス人にとって、伝統的な名前は身近なもので、他の名前の入る余地は、日本ほど多くないのかもしれません。

いつまで、このフランスの伝統が続くのかはわかりませんが、テレビやラジオで聖人の名前と共に「おめでとう!」と言うことや、カレンダーの印刷がなくなる日が来るのでしょうか?

なくなるのは寂しい、と思うのは、私だけではないと思うのですが。
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みなさん、明けましておめでとうございます。

それぞれによいお正月を迎えられたことと思います。

お礼参りや除夜の鐘、初詣、初日の出、普段会えない家族とお節料理やごちそうを食べたり、友人と会ったり、という日本のお正月が懐かしいです。

私も、花火の音と光に囲まれ、おかげさまで無事に新年を迎えることができました。

今年も「ヨーロッパで暮らす」、がんばって更新していきますので、どうぞお付き合いお願いします。

さて、今日は、日本ではあまり知られていない、新年のヨーロッパの行事をお伝えしたいと思います。


エピファニー(公現祭)って何?

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みなさんは、公現祭を知っていますか?

英語で「Epiphany(エピファニー)」と呼ばれる公現祭は、東方三賢者(東方三博士ともいう)の訪問を受けた、幼子メシア(キリストのこと)を称えるための、キリスト教のお祭りです。

公現祭は1月6日に祝われるのですが、その日は現在は祝日ではありません。

もともと「エピファニー」は「光の祭典」として、キリスト教徒にとっては「異教徒」たちのクリスマスに当たるものの、12日周期の1サイクルとして始まったと言われています。

日本人にはピンとこないかもしれませんが、この「12」という数字は、キリスト教だけでなく、様々な宗教で特別な数字とされていています。

みなさんもイエスの弟子たちが12人だったと言われていることはご存知でしょう。

他にも例をあげれば「ギリシャ神話のオリンポス12神」や、「イスラエルの部族」などがあります。

そのほかにも「12時間」「12か月」など「12」を使ったものは、実は私たちの身近にたくさんあるのです。

12月22日は冬至の日。

この日は一年で一番日の短い日、夜の一番長い日でもあります。

つまり、この日を境に「昼が長くなっていく」、「再生への始まり」、「すべての起源」、という意味です。

そして、その日から12日後が1月6日というわけです。

その日にお祝いをする時に食べるものが、太陽を象徴するもの、というわけです。

今回は、宗教的観点からではなく、伝統行事として、一般の人にとってのエピファニーのお祝いについて書いてみたいと思います。


ガレット・デ・ロワ

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フランスやベルギーではお正月が明けると、パン屋さんやお菓子屋さんにはガレット・デ・ロワ(galette des rois)がウインドウやショーケースに並びます。

多くは上に紙製の冠が。一体何に使うのでしょう?

大きなパイ生地(地方によって違う場合もあるようです)の中身はアーモンドプードルのペースト。

その中にはフェーヴ(そら豆)と呼ばれる、陶器で作った小さな人形が入っています。


昔は、本物のそら豆が入っていたようですが、今では色々な形の人形です。

最近では、スーパーなどで売っている物の中には、プラスチック製フェーブもあるようです。

中には、色々なフェーブをコレクションしている人も。

以前は、家族が一堂に会し公現祭の食事をするときに、ガレットを人数分より一つ多く切り分け、フェーブが当たった人は一年中幸せになれる、という伝統行事でした。

今では、目隠しをした人が、ガレットを切る人を指名し、人数分に切り分けます。

フェーブが当たった人が、女性なら王様を、男性なら女王様を選ぶことができます。

そして、その一日は、前述の王冠をかぶり、女王様、王様となるのです。

こんな習慣を、子供たちが喜ぶことは想像に難くありません。

また、学校や家庭だけでなく、大人たちも職場や友人たちと、ガレット・デ・ロワを、季節の風物詩として食べます。

ひそかに憧れていた女の子をお妃に選ぶ男の子や、冠をかぶって仕事をする姿を、微笑ましく思ってしまうのは私だけでしょうか。

太陽型の、神様たちのごちそう、ガレット・デ・ロワは、最近は日本でも買えるところもあるようですが、1月にフランスやベルギーに行ったら、是非一度は本場の味を試してみてください。

ただ、もちろん日本のものより甘いことは、覚悟して食べてくださいね。


その他の地域
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地中海沿岸地域では、ブリオッシュ生地の王冠型のお菓子を食べるようです。

国や地域によって、デコレーションや形にバリエーションがあるようですが、起源や王冠型という特徴は共通なようです。

また、この地域の国では、幼子イエスに贈り物を持ってきた、東方三賢者になぞらえ、クリスマスのプレゼントをこの日(1月日)に渡す習慣があるようです。

例えば、スペインでは子供たちがクリスマスプレゼントをもらうのは、サンタクロースからではなく、東方三賢者からです。

そういえば、私もスペイン人の友人からは、確かに、年明けにクリスマスプレゼントをもらいました。

フランス北部フランドル地方からベルギー・オランダでは、東方三賢者に扮した子供たちの行列がある地域も。「ケルンの三賢者」とも呼ばれています。

そのため、ドイツのケルン大聖堂内には、東方三賢者のものとされる黄金の棺が飾られています。

もし、ケルンに行く機会があったら、是非見に行ってみてください。


ひょっとすると、他にも私の知らないエピファニーの習慣や食べ物があるかもしれません。

起源についても諸説があるかもしれません。

他にも、こんなのあるよ、というエピファニーのエピソードがあったら、是非教えてくださいね。


どうぞ、今年もよろしくお願いします。


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