ヨーロッパで暮らす

ヨーロッパで暮らしているmimiが、フランスとドイツを中心に、ヨーロッパでの生活、年中行事やニュースなどをお届けします。

ヨーロッパをもっと知りたい方に。

今までとちがう、ヨーロッパ式ライフスタイル提案。

思うこと

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日本ではまだまだ暑い日もあるようですが、ヨーロッパはすでに秋の気配です。
今日は、秋になるといつも見かけるヨーロッパの風景をお伝えします。

朝の冷え込み
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9月になると、気温は急激に下がります。日によっては朝は3度とかなり肌寒く、みんな厚手の上着を着こんで出かけます。

そうかと思うと日中は20度まで上がったり、時々25度まで上がったり、周り中は風邪ひきばかりです。

みんななんだか体調がすぐれず、すっきりしないものの、太陽のでる日中は半そでで日光浴。
すっかり日差しの弱まった秋の太陽を、名残惜しそうに身体いっぱいに受けるのです。
そんなとき、朝には必要だったコートやブルゾンは邪魔になってしまいます。

ある朝の出来事
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ある日、家を出ると、目の前に停めてあった1台の車に深緑色の液体が・・・。と思うと同時に、同じ色の液体の中を歩いてしまいました。
「何これ?」と思った瞬間に、「ああそうか」と納得。
ほのかに草の香りのする、大きな鳥の落としものでした(笑)。
ちなみに、フランス語では「深緑色」を表す表現です。

「かわいそうだね、車の持ち主の人」という子供に、「そうだね。でもね、日本ではラッキーなことだと言うし・・・」とか言いながら洋服につかないよう、そっと横を通り抜けました。

窓の外
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その日の夕方、突然子供が「ママ、見て!」と窓の外を指さして叫びます。
「え、何?」と問うと「渡り鳥!」という答え。
窓辺で外を見ると、20羽ほどの雁らしき鳥の群れが飛んでいくのが見えました。

「そうか、もうすぐ冬が来るんだね」
そうです。こうして、数十羽ずつ集まった雁たちは、やがて数百、数千という大きな群れとなり、南へと下っていくのです。

ふと、数年前、何十分も空を見上げて、次々に南を目指す雁たちを震えながら見ていたことを思い出しました。

当時はこれからの自分たちの人生が、これからやってくる冬と重なり、涙が止まらなかったのです。
それと比べ、食べ物にも困らず、暖かい家の中で快適な暮らしができている今の状態は、夢のようです。

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春の来ない冬はない。
そう思って、これからやってくる長い冬に備えるのです。
春がきっとくると思えるから、頑張れるのです。

どうか雁たちが、無事に南の国まで渡れますように。

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みなさんは、オペラに興味がありますか?
私は、特にオペラファンというわけではないのですが、時間があればフランスのウェブラジオで聴いています。
そこで、ちょっと気になったことがあるので、みなさんのご意見も伺いたいので、フランス語と歌について書いてみたいと思います。

フランス人とオペラ
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フランスはフランスオペラと呼ばれる自国の独自のオペラ文化があるにもかかわらず、あまり有名なオペラ歌手を輩出していないことは、実はあまり知られていないかもしれません。

世界的に活躍できるようになるには、ナタリー・デュセのようにドイツ語も堪能でないとやはり難しいようです。

あくまでも個人的な見解ですが、実力や語学力があっても、声量が少なく華やかさにかけ、舞台映えがしない歌手が多いような気がするのです。

こういうと語弊があるのですが、決してフランス人の歌唱能力が低いわけではありません。そして、フランスの音楽教育に問題があるわけでもありません。

そして、とても好きな歌手たちもいます。オペラというとかなり狭い範囲なのですが、ここではオペラを含めた歌唱活動をしている歌手のことを指します。

フランス語のせい?
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素人の私が差し出がましくもこんなことを書くのは、先日かなり驚くことを目にした、というか耳にしたからなのです。

フランス語とドイツ語で同じメロディーの歌を何曲か聴くうち、かならずフランス語で音量が下がることに気づいたのです。
同じ人たちが同じメロディーを歌うので、何度も同じメロディーを繰り返すのですが、フランス語に切り替わると、かならずボリュームダウン。
最初は歌詞を覚えていないのかとも思ったのですが、サビの部分でも同じ。

つまり、ドイツ語と同じ声量ではフランス語で歌えないということです。

もちろん、プロの方はそういったことも含めて歌われるのでしょうが・・・。

日本でオペラと言えばやはりイタリアオペラかドイツオペラが有名ですよね。フランスオペラがフランスからあまり発展しなかったのは、言葉の問題だけでなく、そんな理由もあるのかな、なんて考えました。やっぱり華があるほうが、舞台映えしますもんね。

考えてみると、ロベルト・アラニアもイタリア系フランス人ですよね。以前コンサートを聴きに行った某フランス人歌手も、イタリア系で、母音が明るいのがよくも悪くも気になりました。太陽の国の歌を歌うにはぴったりでしたけど。

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フランス語の声量と言えば、ちょっと余談ですが、カナダのケベック州で使われているフランス語はとても母音が開いています。おまけに、女性もみんな声が低め。
反対に、母音の緊張度の高いフランス語の標準フランス語は、とても高い音域を使って話します。女性だとカワイイ印象です。男性も声は高めで、自己主張するときは更に高い音域に。高低のバリエーションが大きいことも特徴です。

フランス語を知らない人には、「興奮している」と取られかねないほどです。とあるフランス人男性は、ドイツの警官にスピード違反で捕まった際、「普通に」抗議しただけでしたが、「興奮状態で警官に食って掛かった」と取られ、連行されてしまいました。

う~ん、言葉って思っている以上に複雑なんですね。

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みなさんは、自信があるほうですか?
日本人の自己評価は、世界的に見て非常に低いことで有名ですね。

ヨーロッパでは、自分に自信を持っている人が日本より多いように思います。

どうして日本人はそんなに自信がないのかと思うのですが、「卑下するのが美徳とされているから」だけではないと思います。

ヨーロッパのしつけと教育」の回でも書きましたが、ドイツでは6歳までは勉強以外に学ぶべきことを身に着ける期間として、本当に自由に育てられます。6歳までの間に、「自ら学ぶ」ことを学ぶのですね。
その点、フランスでは、どちらかというと日本的に、小さい頃から「学ばせる」ことに力を入れています。でも、確かにそれでは「やらされている」感が強くなります。

「やらされている」と思っている間は、あまり身につかないというのは、大人になってから「もっと勉強しておけばよかった」とか「勉強したくなった」という思う人が多いことからもわかりますよね。
でも、それはある意味「今の自分はダメ」ということなのでしょう。
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もちろん、ドイツ人でも「自ら学ばない」人もいるでしょうし、日本人でもそれが実行できる人もいるでしょう。

でも、そういうドイツ人の話を聞いて「確かに、自分たちが学校に行っていたころは、いつも勉強させられてた」と思う日本人やフランス人は多いのです。

そして、その際にどう評価されていたかも、成長とパフォーマンスと関連していると思います。

日本では、少なくとも私の時代は、「まだ、これだけ?」「それじゃ、全然ダメ」というような、「不十分で、よくない」という評価が、上を目指すには必要とされていました。

これがヨーロッパだと、「これはできていないけど、前回より良くなった。」「あなたは、これができることがすごい(たとえ他がダメでも)」といいところを認めてくれるのです。
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私にとってこれは新鮮でした。褒められると、不思議なことに、自信がでてくるのです。

だって、考えても見てください。いいところのない人なんていませんよね。誰だって、得手不得手があるんです。それに、誰も失敗しようとか、テストで悪い点をとろうとか思っていません。

だからこそ、悪いところには目をつぶり、「あなたのここが素晴らしい!」と褒められると、自己評価がぐっとあがり、全体的なパフォーマンスが上がり、結果として本当に他も伸びるのです。

これって、子育ても同じですよね。

お子さんがいらっしゃる方なら、どちらがお子さんのやる気を引き出すかはわかりますよね。

昔ながらの評価方法は、少なくとも私には合いません。

なんだか元気がない時は、少しヨーロッパ流にしてみてはいかがでしょう?

もっと自信をもっていいんです。完璧な人間なんていないんですから。

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ゴールデンウイークもそろそろ終わり。
旅行に出かけられてる方もいらっしゃるでしょう。
みなさんは、ホテルに滞在するときに何を重要視しますか?
色々とあるとは思うのですが、日本の「おもてなし」は、実は必ずしも外国人をおもてなししていないかもしれないのです。

今日は、ヨーロッパの人たちと話していて気が付いた「日本のホテルに求めるもの」について書いてみたいと思います。

いつもとはちょっと違うスタイルで「ヨーロッパ人が見た日本のホテルあるある10選!」です。

それでは、まず、「日本のホテルのここが困る!」ということからご紹介しましょう。

日本のホテルは収納が少ない!
これは滞在日数の違いが影響しているのかもしれません。滞在型の旅を好むヨーロッパの人は、到着時に荷物をどこかにしまいたいのですが、日本のホテルにはその場所が少ないというのです。
確かにクローゼットか引き出しといっても場所が限られていますね。

浴衣が着られない
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温泉旅館なら、浴衣があって「日本らしさ」を満喫するにはうってつけ。ただ、サイズは日本人向けなので、結局着られないことも。
最近では日本人でも背の高い人がいるのだから、大きいサイズの選択もあると嬉しいですね。

フィットネスルームがない!
これは、高級ホテルに宿泊しないと日本では確かに難しいかもしれません。
「プールがない」というのもありましたが、それも含めて、いつも通りのトレーニングができないとそんなに困るのでしょうか?

日本語しか通じない
某5ツ星ホテルのお話です。温泉地だったため、ホテルなのに女将さんのご挨拶だかなんだがあり、英語語が全く通じず、どうしてよいかわからない、という経験をしたフランス人。
フロントでも英語はほとんど通じなかったようです。
確かに、個人旅行で言葉が全く通じない状況というのは、かなりキビシイですね。

お座敷での食事は拷問
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「お座敷での食事が苦痛で、料理を楽しむどころではなかった。」
正座でなくても、足の長いヨーロッパの人は、足の置き場所に困るもの。テーブル席の選択肢があれば嬉しいですね。

お料理が選べない、または期待していたものと違った
温泉宿などだと、食事つきプランが定番。選べる時もあれば、選べないときもあるのですが、せっかく日本の山奥まで来たのに、地元の素材の郷土料理ではなくフレンチでがっかり、なんてことも。
私も山奥でお刺身が出てきたときは、ちょっとがっかりしましたし、逆に海が近い所ではお刺身を期待しますよね。
もしヨーロッパに旅行に行っているとしたら、現地で日本食をわざわざ食べようとは思わないですよね。そのがっかり感、わかります。

朝食が和食しかない
日本のホテルは朝食の豪勢さに関しては、ヨーロッパとは比較にならない、と思っていたのですが、確かに「洋食」の朝食に関しては、あったとしてもわずかな選択肢しかないことも。
温泉旅館だと、洋食の選択肢すらないところもあります。ヨーロッパの人にとって、これはかなりキツいかもしれません。

個人的には、ヨーロッパのリゾートホテルでは一般的な、子供を預かってくれる「ミニクラブ」があればいいな~と思うのですが、日本のライフスタイルとは合わないのかな、とも思います。

続いては、「日本のホテルのここがイイ!」というポイントのご紹介です。

日本のホテルは備品が多い
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日本のホテルでいつも感心することは、備品が至れり尽くせりなことです。ドアを開けてまずスリッパに履き替えられることに始まり、アメニティーも飲み物も充実しているのは、日本ならでは。観光ホテルや旅館ならお茶菓子までついていて、どこかのお宅にお邪魔したかの様にくつろぐことができます。和室でも座椅子や座卓やテーブルがあったりと、逆にヨーロッパの人には色々ありすぎ!と映ることも。

スッタフが素晴らしい!
これは、実はかなりホテルによるようです。
日本語では失礼な態度ではないはずなのですが、片言の英語が命令形になってしまっていたりすることが原因で、イヤな思いをしている外国人は、実は結構いるのです。それでも、チップ目当てでなく献身的なサービスをしてくれるスタッフを称賛する声は多いです。

温泉があることがうれしい!
日本のホテルでもどこでも温泉があるわけではありません。とはいえ、温泉でなくとも大浴場があることが多いですよね。
「温泉が楽しみ!」という人は実は日本人だけではないのです。
もちろん、他人に裸を見せることに抵抗のある外国人もいますが、そういう時にはお部屋のお風呂場という選択肢があることが嬉しいのです。
最近では、お風呂の入り方マナーが数カ国で書いてあることも増えました。日本の伝統的な習慣が色々な国の人に受け入れられているのは、日本人としてちょっと嬉しくなります。


国が違えば習慣も違います。それでも日本を訪れる外国人観光客は、多かれ少なかれ「日本」を体験したいと思っています。
とはいえ、日本人のような立ち居振る舞いや食事の作法などは期待できません。
それぞれが納得できる形で、これから増えて行くであろう外国時観光客にも対応できる施設が増えていくといいですね。

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あっという間だった日本の旅も終わりを迎え、ようやくヨーロッパに戻ってきました。

こちらでは夏日を迎えた夕方、長旅と暑さと重い荷物と時差ボケのせいでフラフラになりながらの帰国。

久しぶりに見たヨーロッパは、全てが日本と違っていました。

人々の装いはもう真夏のそれで、確かに平均気温を考えると当然なのですが、厚着をしている自分たちをみんなヘンな目で見ていました。

疲れた頭でぼーっと行き交う人々を見ていて、なんだかパワーをもらえる気がしました。

日本にいた時は、いつもパワーを吸い取られるような気がしていて、ぐったりしていたのですが、ここヨーロッパでは疲れているにも関わらず、不思議と力が湧いてきました。

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やっと帰宅して、アプローチに足を踏み入れた瞬間、日本と違う乾燥した空気に響くクロウタドリのさえずりと、ライラックの香りにめまいがしました。

急に目の前の空間がフラッシュバックのイメージで埋まり、ありとあらゆる感情が交錯し、立っているのがやっとでした。

全てが夢のようで、様々なイメージが頭をよぎり、今までの思い出が走馬灯のように駆け巡りました。

自分が見ている物が夢なのか現実なのかもわからなくなり、自分が見ているのか、それとも誰かが見ているのか、映像が映画の中のカメラワークのように渦を巻きながら上へと移動するような気がしました。

疲れた頭がそうさせるのか、音と香りのコンビネーションがそうさせるのか・・・。


ああ、帰ってきた。

ぼんやりと、やっぱり自分の住む場所は日本ではない、という寂しさを感じながら、重いスーツケースを運びました。


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久米島には、ウミガメ館と呼ばれる、ウミガメの保護を目的とした施設があります。
アオウミガメをはじめとし、アカウミガメ、タイマイの3種の年齢の違う個体が飼育されていて、泳ぐ姿を見ることができます。

今日は、そのウミガメ館でスタッフの方から伺った、ウミガメに関するお話について綴りたいと思います。

ウミガメとのふれあい体験
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ここの施設では、久米島周辺の貝の展示もあり、ほとんどは実際に触れることができます。
また、普段は実際に触れるできることのできないカメも、ゴールデンウイークや夏休みには「エサやり体験」ができます。
自然界では餌付けできないカメたちにエサをやることができるのは、ここのカメは飼育されていて、自然界に戻されることはないからです。
時期でない今は本来ならできないのですが、今回は特別に「エサやり体験」をさせていただきました。
ウミガメの中でも一番大きなアオウミガメの親子が一番人に慣れていて、一番にやって来ました。
間近で見ると、その大きさに圧倒されます。
浦島太郎を竜宮城に連れて行ったカメは、こんなだったのかな?と想像してしまいました。

食料としてのウミガメ
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身体の大きさと、ウミガメの仲間では唯一幼少期を除き草食なためその肉の味から、大航海時代から便利な保存食として食べられてきました。
ウミガメは生きた状態でも背を下にして転がしておけば逃げられないので、新鮮な状態で肉を手に入れることができるため、重宝されていたようです。
久米島でも他の島と同じように、人々にとっては長い間重要なタンパク源でした。

そのウミガメが日本に限らず乱獲と産卵場所の減少から、近年個体数が激減しています。

大型クルーズ船が寄港するため、2020年までにクルーズ旅客が500万人訪れる計画をしているというニュースが流れた奄美大島も、ウミガメの産卵場所となっている島です。
小さな島にそれだけの観光客が押し寄せたら、自然環境の破壊は免れられません。
手遅れにならないうちに、住民だけでなくもっと大勢に周知しなければ、一度失われてしまったらもう取り返しがつかないのです。

リサの一生
ウミガメ館で見られるビデオに、「リサ」というウミガメがでてきます。
浜辺に母ガメが産み付けた卵の中からリサとその兄弟たちが生まれ、海で育っていくのですが、クラゲと間違えて飲みこんだ大量のビニールやプラスチックが原因で、リサは死んでしまいます。
地元の小学生が環境学習の一環としても使われているこのビデオは、子供のみならず大人にも環境問題のメッセージを投げかけます。
日本では捕食の問題はなくなりましたが、まだまだ護岸工事やテトラポット、ビニールやプラスチックゴミ、漁網などの放置、いずれもウミガメにとっては生死にかかわる問題が山積みです。

ゴミとウミガメの将来
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ウミガメの保護は、環境保護からということを学んだ子供たちは、家庭でも環境問題について家族と語り合うでしょう。そして、久米島の環境保護だけでなく地球レベルでの環境問題に取り組めるような大人になってほしいというのが、ウミガメ館のスタッフたちの願いです。
久米島の浜辺に打ち上げられるゴミの数は、みなさんの想像を絶する量です。プラスチック類だけでなく、注射器や酢酸、硫酸など、漂着物には危険物が多いため、子供たちはゴミ拾いに参加することすらできません。
久米島にこれからもずっとウミガメたちが戻って来られるようにするには、私たちみんなが何かしなければ・・・。
空を羽ばたくように水中を泳ぐウミガメたちを見ながら、そう思いました。


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この記事を書いているのは、日本のとある街の駅前ターミナルのホテルの一室なのですが、その真下で昨日、パトカーが5台、覆面パトカーが3台も出動する事態が発生しました。
「緊急車両が通過します!」と緊迫した様子で進路を確保しつつ、パトカーが次から次へと到着する事態は、ただ事ではない雰囲気が。
ちょっとドラマか映画の一コマのようでした。

と、書くと、いったい何事が起きたのか?と構えてしまうかもしれません。

実際は、どうも駐車違反と改造車で職務質問を受けた若者が逃走したようでした。

抵抗したのか、またそうだとしたらどういう経緯で逃走したのか、高層階にいる私からは知る由もありません。
しかし、おそらく火器を持っていないであろう人間一人をつかまえるために、次々とパトカーが出動し、大勢の警官が走っていく様は、ヨーロッパのテロリストや武装した犯人に対抗する警官たちと比べ、あまりの落差に滑稽でさえありました。

真面目に職務を遂行する警官に対して、「滑稽」などと言うことは不謹慎なことはわかっています。ただ、日本の「緊急事態」がヨーロッパとあまりに違うことは、新鮮に驚きでした。

空港や駅でベンチに荷物が置きっぱなしになっていたり、スーツケースが置きざりにしてあったりするといつも心配してしまいます。
これがヨーロッパだったら、すぐに盗まれるか、不審な荷物が置いてあるということで、セキュリティーの人や警官が来たり、ひょっとすると爆破処理されたりしてしまうかもしれません。

日本人が「普通」と思うことも、海外では全く「普通」ではないし、また、逆もしかりです。

「安全な国」日本で暮らしていると、世界がどれほど「危険」なのかが見えてきません。

日本に外国人がたくさん訪れるようになった昨今、日本の警察は「世界レベル」の犯罪に対処できる準備をしているのでしょうか?

ちょっと気になった昨日の出来事でした。

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パリのノートルダム寺院が火災にあい、シンボルだった尖塔と屋根が焼け落ちてしまったというニュースをいたたまれない思いで見ました。
みなさんもさぞ驚かれたことでしょう。

私にとっては、あまりに身近な存在であったノートルダム寺院がこのような姿になってしまったことは、実家が火事にあってしまったぐらいショッキングな出来事でした。

パリに引っ越したばかりでハードな日々を送っていた私に、憩いの場を与えてくれたのは、正にこの場所。30分もないわずかな休憩時間に、気分転換にノートルダムの横や裏手の公園で、灰色に垂れこめた雲の下、味気ないサンドイッチを食べながら、いつもエネルギーをもらっていました。


荘厳で華やかな正面玄関と違い、観光客も少ない反対側は、ほとんど地元の人しか来ない場所で、同じように一人でさっさとお昼ご飯を食べる人たちと共に、しばしの休憩をとった場所。
それがもうないということは、自分の戻る場所がなくなってしまったような・・・。

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なんだか自分の一部がなくなってしまったような、そんな気持ちです。

人ではないので、本当はおかしいのですが、「ご冥福をお祈りいたします」という言葉がしっくりくるのです。
思い出を心にとどめて、静かにノートルダム寺院に思いをはせたいと思います。

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桜の国日本。日本人なら誰しもこの時期に思い入れがあることでしょう。

とはいえ、満開の時期に桜を愛でることができるのは、決して当たり前のことではありません。

今回日本で満開の桜を見ながら、ふと、以前日本で通勤中に電車から見える満開の桜に、車内の人たちが一斉に反応したことを思い出しました。

感情をストレートに表現するヨーロッパの人々と比べ、日本人が、しかも通勤電車内というとてもリラックスできる状況ではない時に、非常に控えめながらも感嘆の声を漏らすという状況は、その時が最初で最後だったかもしれません。

それほど、桜には何か特別なものがあるのかもしれません。

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ヨーロッパの人は桜を見ても、「きれいだな」ぐらいで、日本人のようにわざわざ花見をしたりすることは非常にまれです。
また、散歩コースに取り入れたり、ちょっと遠回りをして見に行くことはあったとしても、桜を見るだけのためにわざわざ出かけたりすることはまずあり得ません。

桜の色も濃いピンクが主流で、八重咲の華やかなものが好まれます。濃い水色の空に濃いピンクのコントラストは非常に美しいのですが、日本の桜のイメージとは全く異なります。

ソメイヨシノに代表される日本の桜は薄いピンクではかないイメージです。また、空の色もなんとなくぼんやり春霞のような淡い水色で、ふたつの色が混ざり合うような感じがします。
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コントラストというよりフィルターがかかったような、そんな空と桜を温泉につかりながらぼんやりと眺め、あらためて日本人であることを実感しました。

桜の時期になると、自分の中の「日本人」を実感します。これから何十年ヨーロッパに住もうとも、これだけはきっと変わることはないのでしょう。

みなさんの中の「日本人」は、いったいどんなことをしている時なのでしょう?また、メッセージいただければ幸いです。

それぞれのアイデンティティー、大切にしたいですね。

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日本で、個人の食の嗜好と宗教の話をして、イギリスでの出来事を思い出しました。
今日は、イギリスで語学研修中に私の体験した話を通じて、食のポリシーについてご紹介したいと思います。


ホストファミリーと食事
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イギリスで語学研修をしていた時、一日中英語漬けになりたくてホームステイをしていました。そのステイ先には他の国から来た留学生が数人住んでしました。
ホストファミリーはとてもいい人たちで、それぞれの留学生の食の好みにも気を使ってくれて、日本人の私のためには魚介類と米、と思ったらしく、パエリアを作ってくれたこともありました。
彼らとの食事の時間は、いつも楽しみな時間でした。

お好み焼き
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ある日、私は彼らにお礼をしようとお好み焼きを作ることにしました。
幸い、イギリスにはブラウンソースという日本のウスターソースの原型になった物があるのでソースには困らなかったのですが、薄切り肉などあるはずもなく、仕方なくベーコンとツナを買ってきました。

その日は、アラブ首長国連邦出身の留学生が食事の時間になっても帰って来ず、家族と先に食べ始めていると、ようやく彼が帰ってきました。

私がバーベキュー用の鉄板の一段高くなった部分を指しながら「よかった、鉄板のここの部分は使ってないから、今からツナ入りを焼くね。」と言うと、ホストマザーが怪訝な顔をして「どうして鉄板の他の場所じゃダメなの?」と聞くので「だって、彼は回教徒だからベーコンを焼いた鉄板は使えないでしょ?フライ返しも新しいの持ってこないとね。」

「そうだよね?」と本人に確認すると、「この国ではじめてそんな配慮をしてもらった。」と驚いていました。「日本人はみんなそうなの?」と聞かれたので、「う~ん、どうだろう。私はフランスで回教徒の知人が多かったから。」と答えました。

フランスでは当たり前
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実は、フランスには回教徒がたくさんいるので、フランス生活の長かった私にとっては、そういった配慮は何も特別な事ではなく、ごく当たり前のことでした。
軽食のパーティーをよく開くフランスでは、彼らのために別の物を用意したり、持ち寄りパーティーがあるときは食材に豚肉を使わないようにしたり程度のことですが、ごく当たり前のこととして誰もがしていました。
逆に、自分が苦手なものがあると「それは宗教で禁じられているから」とジョークを飛ばす人もいたりで、実際どこまでが何なのかわからないこともたまにありました。

ドイツでは?
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グミが大好きなドイツ人も、回教徒の子供にはあげないように配慮しています。今は、ゼラチンを使用しないグミもでているようですが、やはり老舗のグミメーカーは、食感を考えてレシピの変更はしていないようです。
また、給食でも豚肉加工製品を日常的に食べているドイツでは、回教徒の子供用には見た目にほとんど変わりのない鶏肉のソーセージやハムを出すように配慮しているようです。
ただ、実感としては、個人レベルではフランス人のほうが意識が高いように思います。

日本の現状
日本ではビーガンとベジタリアンの区別もあまり知られておらず、かつおだしをきかせた豆腐料理を出されたり、ベーコンで出汁をとった野菜料理を出されたりと、高級店でもまだまだ個人の食のポリシーに合わせた食事を提供できるところは少ないようです。
最近でこそアレルギー対応ができるお店が増えつつありますが、それ以外となるとまだまです。
オリンピックを前に増える外国人訪問者のためにも、宗教上理由や個人の食のポリシーのために食事を選択できることが課題になってくると思います。

好き嫌いなく何でも食べることを良しとする文化では、宗教的な理由で食べられないものがあったり、自ら決めたポリシーのために、一部の食材を食べないことは理解されづらいかもしれません。

それでも、世界にはそのような人もいるということを知り、このオリンピックから世界中の人が集まることをきっかけに、日本人の意識も少し変わればいいな、と思います。
多様性を認める、それが日本人の今後の課題なのではないでしょうか。

ご意見・コメントお待ちしております。

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